F-REIの5つの研究分野について
1. ロボット
- F-REIで研究開発を行う視点
複合災害を経験した福島で、廃炉や自然災害等の過酷環境で機能を発揮するロボット・ドローンの研究開発を行う。 - 方針
耐放射線性、耐水性、耐熱性などを備えた高機動性を有するロボットの開発、自律制御、群制御などを実現するための知能化研究、生物がもつ感覚機能などを高める機能拡張研究などを行う。それらの成果を活用して、廃炉や災害時、宇宙空間などの過酷環境下で稼働できる高機動性ロボットの開発、高ペイロードで長時間飛行が可能な高機能ドローンの開発、自律移動型ロボットの開発などを推進する。
2. 農林水産業
- F-REIで研究開発を行う視点
震災により大規模な休耕地や山林を有する地域特性を考慮し、従来発想を超えた次世代農林水産業に挑戦する。従来発想を超えた新しい技術シーズの活用も行う。 - 方針
農林漁業作業の完全自動化・ロボット化・スマート化などによる超省力化・超効率化と、森林資源の有効活用などにより多収益・大規模モデル確立によって地域循環型経済モデルの構築を目指す。一方で、ロボット、エネルギー、放射線利用等のF-REIの他分野で得られた成果を品種改良、有機栽培、汚染土壌改良等に利用し、新しい「儲かる農業」の実現を目指す。
3. エネルギー
- F-REIで研究開発を行う視点
既存の水素関連設備等を活用し、カーボンニュートラルを地域で実現する。合わせて先駆的なスマートコミュニティの実現に寄与する。 - 方針
福島を日本のカーボンニュートラル先駆けの地とするために、再生可能エネルギーを中心に、エネルギー製造、貯蔵、輸送、利用に関わる研究開発を行い、そのなかで社会実装を目指してのリスク評価、法規制、技術基準の策定なども課題とする。水素・アンモニアなどを使ったエネルギー活用、CO2回収やエネルギー源としての利用などに関する研究を推進する。再生可能エネルギーの活用をベースとすることでカーボンニュートラル、さらにはネガティブエミッションが実現可能なことを実証し、その展開によりサステナブルな社会の実現に貢献する。
4. 放射線科学・創薬医療、放射線の産業利用
- F-REIで研究開発を行う視点
福島の複合災害からの復興を目指した研究のテーマとして、放射線を利用した科学(核物理学、放射化学、放射線環境科学、核医学・創薬、電子デバイスなど)に焦点を当て、その利活用について検討する。 - 方針
ウエル・ビーイングへの貢献を目指して、放射線を利用した基礎研究に加え、医療のみならず農業、工業分野での産業利用を見据えた技術開発を推進する。医療分野では放射線を出す核種やそれを化合物に結合させたもの(標識体)を利用し、診断技術やがん治療薬の開発、農業および工業分野では放射線を利用した計測科学の研究や技術開発を進める。
5. 原子力災害に関するデータや知見の集積・発信
- F-REIで研究開発を行う視点
福島の複合災害から得られる様々なデータを集積し、知見を伝承することで、来るべき今後の災害への対策に資するとともに、まちづくりに貢献する。 - 方針
森林の植生、土壌など放射能汚染からの環境回復にかかる環境動態計測の継続とデータベースの構築、それらの情報発信と、コミュニティの合意形成を促進する社会科学的研究を推進することで、未来の活気あるまちづくりに貢献する。