皆様、明けましておめでとうございます。
令和6年の年始にあたり、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
新年早々、能登半島地震が発生し、多くの方が被災されました。私も地元の富山に帰省しており被災しましたが、幸い家族含めて、無事でした。被災された皆様方に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早く日常生活を取り戻せるようお祈り申し上げます。

さて、昨年4月に過去に類を見ない特別の法人として福島国際研究教育機構(F-REI: エフレイ)が浪江町に設立され、我々役職員はミッションの遂行に向けてゼロからの立上げに奔走してまいりましたが、あっという間に9か月が経過しました。新たな年を迎え、さらなる飛躍に向け身の引き締まる思いを抱いております。
F-REIのミッションは、福島をはじめ東北の復興を実現するための夢や希望となるものであるとともに、我が国の科学技術力・産業競争力の強化を牽引し、経済成長や国民生活の向上に貢献する、世界に冠たる「創造的復興の中核拠点」を目指すことです。
その実現に向け、F-REIの持つべき機能を遅滞なく発揮し、体制を強化することが何よりも重要であります。
その要となる「研究開発」では、昨年4月に策定した骨太の方針に基づき、5つの研究開発分野で研究委託事業の公募を行い、現在、契約に向けた協議をほぼ終え、順次、事業を開始しつつあります。今後、委託研究を本格的に実施していくとともに、研究者の採用等を進めることにより、第1期中期目標期間における研究開発活動の基盤整備を進めてまいります。
「産業化」では、研究開発の成果を産業振興や新産業創出につなげていくため、産学官ネットワークセミナーを開催するなど、大学や他の研究機関、企業等との対話を強化し、産学官連携体制、ネットワークの構築を進めております。引き続き、広く企業や関係機関を巻き込みながら、イノベーション・エコシステムの実現に向けて、分野横断的に技術や手法の連携・融合を進め、研究開発成果の社会実装・産業化につなげてまいります。
「人材育成」では、これまでF-REIの役員などによるトップセミナーや出前授業を通して科学技術への興味・関心を引き出し、大学・高専や高校で学ぶことの意義、心構えを諭す活動を進めてまいりました。他にも一般向けのF-REI説明会や教職員への講演会、さらに、小学生を対象とした科学実験教室なども実施してまいりました。F-REIが地域に定着し、長期的に発展するためにも、地域の未来を担う若者世代を対象とした人材育成の取組を充実・強化するとともに、未来の研究者や技術者等の育成も進めてまいります。
既存施設等の取組に横串を刺す「司令塔」としての機能を最大限に発揮するため、F-REI協議会を組織、運営しており、昨年5月の第1回開催に続いて、本年1月中旬に第2回を開催します。また、既に福島県下に展開している様々な研究開発機関や教育機関との連携を強め、F-REI設置の効果を広域的に波及させるため、大学や高専、関係自治体等と連携協力に関する基本合意書を締結しつつ、シーズやニーズを把握するための市町村座談会を福島浜通り地域等の市町村で順次開催して、地域の多様な方々との対話を重ねてまいりました。地域における課題とニーズを理解し、産業界とのネットワークを構築し、実証・実装の成果をあげて、各地にそれを展開させていくことで、国全体の成長へとつなげてまいります。
F-REIの取組はまだ始まったばかりです。我々のミッションを完遂するためには、目前にはだかる多くの困難をひとつずつ乗り越えてまいりますが、それには多くの時間がかかることが予見されます。一歩ずつ着実に成果を積み重ね、福島をはじめ東北の復興を実現するため、我々は令和6年も一層の努力を重ねて参りますので、皆様におかれては温かい目で見守っていただき、これまでと変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げます。
末筆ではありますが、皆様のご健勝とご多幸を祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
令和6年1月4日
福島国際研究教育機構
理事長 山崎 光悦